
コリアンダーは夏、枝分かれした細い枝の先に、白やピンクの花をいっせいに咲かせます。その後にできる種子が、コリアンダーシードです。緑色だった種が薄茶色になったら収穫し、数日おいて枯らしてから脱穀します。種子はかすかにコショウの香りがし、温かく香ばしい風味がします。甘味があってまろやかなので、料理人は他のスパイスよりずっとたくさんの量を使います。
インドでは料理の仕上げに加えるガラムマサラなど、さまざまなスパイスミックスに使います。タイでは他のスパイスやハーブ、エビペーストとあわせて、レッドカレーペーストやグリーンカレーペーストを作ります。アラブ諸国ではスープやシチ ューに風味をつけ、カリブ海の人々はカレーや郷土料理を作ります。
ヨーロッパやアメリカでは、パンに入れて焼いたり、ピクルスやソーセージの風味付けに使います。イギリスではコリアンダーシー ドをくだいて、コショウのように肉や魚の料理にふりかけたり、ケーキやビスケットに焼き込んだりします。リンゴや洋梨など秋の果物と相性がよく、パイを焼いたり、コンポートを煮たりするときに加えます。蒸留酒ジンの風味づけに、ジュニバーベリーの次によく使われるスパイスです。
コリアンダーは古いエジプトの書物や聖書に登場し、メソポタミアの粘土板にも刻まれています。種子が料理や医療に用いられ、古代ギリシャや古代ローマでは重要な役割を果たしていました。
16世紀、新大陸に降り立ったスペインの征服者たちが、メキシコやペルーにコリアンダーを伝えました。今ではこれらの国々では、唐辛子と並んで欠かすことのできない風味料です。アメリカにはイギリスからの最初の移住者が伝え、今では広く栽培されています。
コリアンダーの葉(ハーブ)の説明