大雨が通り過ぎて、暑さのやわらいだ5月の末、白神山地に行ってきました。
白神山地は、青森と秋田の県境に広がるブナの森です。東京からは新幹線で秋田駅まで行き、JR奥羽本線に乗り換えて、それから五能線に乗り継ぎます。
五能線は、秋田から青森へ続く海岸線を、日本海を左に見ながら走っていきます。わたしが乗った電車は各駅停車だったので、人はほとんどいませんでした。窓をあけて風をあびながら、木々や家々が通り過ぎていくのを眺めました。遠くに見えていた海は、時々ぐんと近付いてきて、また離れていきました。

今回の旅で、二つのハーブと出会いました。キキョウの根っことアカミズです。
沢目という無人駅を降りて10分ほど歩いていくと、しらかみカフェという、梨農家のひらいているカフェがあります。メニューに「梨とキキョウのスパゲティ」があったので、迷わずそれを注文しました。運ばれてきたのは、ほんのり甘いトマトソースのスパゲティで、揚げたキキョウの根がのっていました。見た目と食感はゴボウに似ていて、味はニンニクのようでした。スパゲッティのまわりには、大きな梨のコンポートが3つのっていました。

アカミズは、ミニ白神と呼ばれるブナ林を歩いているとき、ガイドの方から教わりました。根元から折り、筋を取ってかじると、細いフキのようにシャキシャキしました。地元の人はミズと呼んでみそ汁に入れたり、煮物や漬物にするそうです。

ブナの森は、樹齢数百年の見上げるような木ばかりなのに、光のさす明るい森でした。ブナの木は競争の中で、少しでも日の光に届こうと、余分な枝をつけないの だといいます。また、根は地中深くに張るのではなく、まわりの木々の根とからまりながら広がっていくので、一本では立っていられないそうです。
ミニ白神はスニーカーで歩ける、1時間ほどの遊山道です。拠点となる「くろもり館」へは、JR鯵ヶ沢駅から1日1本バスが出ています(2019年6月現在)。
