サフラン saffron

サフラン(スペイン産)

 サフランはユリに似た薄紫色の花、サフランクロッカスのめしべからつくられます。秋、スペインやイランなどの生産地では、サフランクロッカスの花がいっせいに咲きます。収穫は朝、まだ日の上りきらないうちに、花びらの開ききっていない花を摘みます。日光に当たっていないめしべのほうが、良質なサフランになるからです。1つの花の中に、3本の鮮やかな赤いめしべがついています。それを手作業で取り出して、低温で乾燥させるとサフランができます。500グラムのサフランをとるの に8万個の花が必要な上、手間ひまがかかるので、最も高価なスパイスです。

 サフランは料理を美しい金色に染め、独特の香りやほんのりした苦みをつけます。使うときは、あらかじめ少量の湯に浸して伸びやかな金色を引き出し、サフランごと水を加えます。料理の早い段階で入れるとより鮮やかになり、後半に使うと香りが強まります。

水につけたサフラン(写真)

 サフランの使われている料理で有名なのは、南フランスのブイヤベース、スペインのアンダルシア地方のパエリア、ミラノ風カツレッ、インドのビリヤニ(肉とスパイスの炊き込みご飯) などです。スウェーデンでは、聖ルチア祭のある12月になると、パン屋にサフランバンズが並びます。イギリスのコーンウォール地方では、サフランケーキが長い間伝統的につくられてきました。

 サフランは現在、主に地中海諸国(スペイン、フランス、ギリシャ、トルコ、モロッコ)、イランやインドのカシミールでつくられています。原産は小アジアで、ペルシャでは香料や染料、古代ギリシャでは薬として使われていました。日本へは江戸時代に伝わり、明治時代に薬として栽培が始まりました。現在の主な生産地は、大分県竹田市です。

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